バイト中にヘットハンティングされた
自分のバイト先は、ある雑居ビルのテナントのようなところの居酒屋で、呼び込みなんかもしていて、多くの店舗に面した店であるため、まわりの人に挨拶もして、顔も知られていた。自分で言うのも自慢に聞こえるけど、愛想もよくて、呼び込みも他のバイトの子より成績をあげていた。周りの店のおじさんなんかも、君すごいね、とか、ほめられていてうれしかった。
そんな感じで働いていたら、ある日、その知り合いの店のおじさんから、うちで働かないかって言われた。しかも、今働いている店の時給より多く提示され、勤務時間も呼び込みとか歩合制で別手当で出るという。正直、めちゃめちゃうれしい。人ってほめられたり、人に認められたりするとうれしい。今のバイト先も、歩合制じゃなくて、他の成績の悪い子たちと同じ給料だったから不満があった。でも、当然、はす向かいの店で働き始めたらかなりきまづいんですが。
よく、風俗店なんかでは従業員の引き抜き行為は、損害賠償にあたるかた、法律上罰則します、というような注意事項があったりする。でも、アルバイトだったら問題ないんじゃないか。そう思う人も多いでしょうね。普通のサラリーマンだと、引き抜きはいわゆるヘッドハンティングともいえる。海外の転職するパターンでも、条件のいい会社をわたりあるいて、自分の価値を高めるということはよくある話だ。
では、法律的にはいいのでしょうか。法律的にありでも、バイトやめますといったあとに、翌日、隣の店で働き始めたら当然気まずいですし、顔あわせますから、倫理的に違うような気もします。実際、どうなんでしょう。
引き抜きが違反となる場合は、会社のために忠実に職務を遂行する忠実義務、使用者の正当な利益を不当に侵害しないよう配慮する誠実義務、使用者と競業する業務につかないようにする競業避止義務、があるので、逆に言えばそれさえ守れば、法律的には問題ない。ただ、若干気まづいですが。
バイト先をかえて、前の会社のネガティブな情報を流したり、金銭を供与する、などをしたら問題になってくる。
ですが、憲法22条で保障された職業選択の自由というのが基本的に尊重されます。なので、
転職すること自体は、雇用主と従業員の間に競業避止義務による誓約などがなければ、お店をうつることができます。ただ、これは仁義とか人間的に自分で最終的に判断すべきです。